救急救命訓練

富岡 2021年2月10日

ウェルネステラス富岡では、災害時の避難訓練と同様に、利用者様の急変時に応じた救急救命訓練を行いました。

 

今回は利用者様が食事中に誤嚥による窒息をしてしまった事態を仮定し

職員A・・・現場統括と他職員への指示を行う。

職員B・・・利用者様の救命活動にいち早く取り組む。

職員C・・・救急車要請とAED等の必要物品準備、他利用者様の見守りと把握を行う

という3名で、食事を詰まらせてしまった利用者O様に対応する方法を訓練し、加えて連絡を受けて別部署から応援に来た設定の職員Dの4名での動きを確認しました。

 

① 窒息を認めた利用者様の口腔内確認と掻き出しを試みる職員B

職員Aは職員Cに救急車要請とAED準備の指示を行い、他部署に応援を求めた。

 

② 背部叩打とハイムリッヒ法を試みる職員B

この時点で職員Cにより救急車の要請とAEDの準備が済んでおり、「詰まりは解消されたが利用者様は心肺停止状態である」との仮定で訓練を続けました。

 

③ 職員Cは応援に来た職員Dと共に、他利用者様への混乱が生じていないかの見守りを行っている。

 

④ 詰まり解消後、AEDの指示に従い電気ショックを行った後に心臓マッサージをする職員A

救急救命に関する研修は日頃の社内研修でも行っているが、時間経過やいざという時の緊張感で研修で学んだとおりに対応が出来ないこともあった。

 

訓練を終え、参加した職員からは様々な反省と感想が寄せられました。

・ リーダーとなる職員Aの動きがとても重要になると感じた。また、B、Cも指示待ちだけではなく必要な意見は出した方がいい。

・ 初めての訓練でスムーズな対応が出来なかったと感じる。過去、救急救命の研修は行っているが、今回の訓練の中でも詰まりの除去やハイムリック法、心臓マッサージの方法など復習の時間が取れると良いと感じた。

・ 消防署員に講師を務めて頂いた救急救命の研修で教わった心臓マッサージの仕方と異なっているのではないかと感じた。職員全員、有事の際には同じやり方が出来るように知識と技術共有する必要を感じた。

・ 今回は一つ一つの訓練(その場の仮定状況)を都度確認しながら行ったが、一通りの訓練を行った後に振り返りの時間を持つ方が、どこはスムーズに行ってどこが手間取ったかわかりやすいのではないか。

・ 事故や急変をされた利用者様の救護が最優先だが、他利用者様に対し二次被害が起きない様、見守りを行う職員も直接対応する職員と同様重要であると感じた。

・ いかに自分のパニックを抑え、冷静・適切な対応をするかが重要なので、今後も訓練を定期的に行っていきたい。

・ 提案者側も初めての試みであったため、次回以降、訓練の質を上げていきたい。

上記の様な反省と感想が出る中で、多くの人の知恵を借りる必要はあれども動きの統制が取れるようにするためにも、リーダーシップ取れる職員としてAの役割は重要であり、過去に行った救急救命訓練の内容で個々が覚えている内容や理解の仕方にも違いがあることがわかりました。訓練は繰り返し行う事で効果を発揮するものなので、避難訓練と同様、定期的に訓練を行う事で「実際の有事の際にパニック状態でも、体が記憶をたどって必要な行動が取れる」よう、職員の育成に努めたいと思います。

 

記録者 施設長